NICE SKILL

仕事を頼まれると断れない。全部引き受ける前に、役割と優先順位を分ける

仕事を頼まれると、断れずにそのまま引き受けてしまう。

そんなとき、無理に「断れる人」にならなくてもいいと思います。

先に変えたいのは、断り方より仕事の受け方です。

頼まれた瞬間に、YESかNOかを一人で決めなくていい。

仕事を一つ頼まれたとき、まず確認したいのは、

  • 誰が持つ仕事なのか
  • いつまでなのか
  • いま持っている仕事と、どちらを優先するのか

です。

ここが決まっていないまま「できます」と答えると、仕事だけでなく、相手の困りごとや納期、その先の結果まで自分の中へ入ってくることがあります。

断るか、引き受けるか。その間にも選択肢がある

仕事を頼まれると、つい「やるか、断るか」で考えます。

でも実際には、その間があります。

全部引き受ける。

一部だけ手伝う。

期限を相談する。

いまの仕事との優先順位を決めてもらう。

必要な情報だけ渡して、本来の担当へ戻す。

今回は助けるけれど、次からの担当は別に決める。

「断れない」と感じているときほど、この中間が見えにくくなります。

だから、すぐに「できます」と答える前に、まず今回の依頼がどんな仕事なのかを分けます。

頼まれたら、三つだけ確認する

1. 誰が持つ仕事なのか

「手伝ってほしい」のか。

「この仕事を担当してほしい」のか。

「ちょっと確認してほしい」のか。

似ていますが、かなり違います。

相談に乗っただけなのに、気づけば最後まで自分が処理していた。

一度助けただけなのに、次から当然のように自分へ来るようになった。

仕事では、こういうことがあります。

だから最初に、どこまでが今回の依頼なのかを確認します。

2. いつまでなのか

「急ぎです」と「今日中です」も違います。

期限が分からないまま引き受けると、自分の中で勝手に最優先へしてしまうことがあります。

まず期限を確認する。

それだけでも、判断はかなりしやすくなります。

3. いまの仕事と、どちらを優先するのか

特に上司から別の仕事を頼まれたとき、自分一人で全部成立させようとしなくていい場合があります。

たとえば、

「いまAとBを進めています。こちらを今日入れる場合、どちらを後ろにしますか」

と確認できます。

これは仕事を拒否しているわけではありません。

優先順位を、本来決めるべき場所へ戻しているだけです。

「今日中に全部は難しいですが、ここまでならできます」

「確認まではできます。作業自体は担当の方にお願いした方がよさそうです」

という答え方もあります。

大事なのは、うまい断り文句を覚えることではありません。

自分が持てる範囲を、相手にも見えるようにすることです。

仕事が重くなるとき、依頼以外のものまで持っていることがある

頼まれた仕事そのものより、頭の中で一緒に抱えているものが重いことがあります。

「断ったら嫌われるかもしれない」

「相手が困るかもしれない」

「仕事が回らなくなるかもしれない」

「評価が下がるかもしれない」

それを全部防ごうとすると、結局、自分が全部引き受けるしかなくなります。

そんなときは、四つに分けます。

自分が決めること。
自分がどこまで引き受けられるか。何を伝えるか。どこまでなら手伝えるか。

相手が決めること。
何を頼みたいか。こちらの回答をどう受け取るか。

一緒に決めること。
担当、期限、優先順位、分担。

誰にも完全には決められないこと。
最終的な評価、相手の気持ち、仕事全体の結果。

全部、自分が決めることではありません。

自分が決められるのは、自分の一手までです。

親切にしてはいけない、という話ではない

人を助けない方がいい、という話ではありません。

困っている人がいたら助けてもいい。

緊急なら、自分から動いた方がいいこともあります。

自分が少し手を出せば全体が進むなら、そうした方がいい場面もあります。

ただ、

一度できたことと、これからも自分が持つ仕事であることは別です。

今日助けることと、担当になることも別です。

ここを分けないと、親切が少しずつ役割に変わります。

そして「できるから」という理由だけで、仕事が集まり続けることがあります。

この「できる」と「やる責任」の違いは、別の記事でもう少し詳しく書きます。

握らない強さ

自分がやるべき一手は打つ。

でも、その先まで全部を自分の責任にしない。

NICE SKILLでは、これを握らない強さと呼んでいます。

仕事を頼まれたときも同じです。

確認する。

相談する。

できる範囲を伝える。

必要なら断る。

引き受けるなら、何を持つのか決める。

そこまでやったら、相手の判断や最終的な結果まで、自分一人で握り続けなくていい。

全部断る必要はありません。

全部引き受ける必要もありません。

自分が持つものだけを、ちゃんと持つ。

それくらいでいいと思います。

今日のちょっと

次に仕事を頼まれたら、返事をする前に一度だけ、こう確認してみてください。

「これは誰が持つ仕事で、これを入れるなら何を後ろにする?」

すぐ答えなくて大丈夫です。

まず分けるところから。